研究領域の構成表
都市社会領域 | |
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環境安全化学 (小林研究室) | 都市・地域経済 (遠藤研究室) |
社会老年学 (安藤研究室) | グローバル・ローカル経営学 (周佐研究室) |
ヒトエコ(人新世のエコロジー) (及川研究室) | 都市防災計画 (稲垣研究室) |
公共政策・実証経済学 (奥山研究室) | リスク心理学 (髙木研究室) |
環境・防災教育 (タキナナ研究室) |
※担当教員は今後変更する可能性がございます。
担当教員
自然生態系領域
多様性生態学 研究室HP教授 小池文人
野生の生物と人間が共存できる地域づくりをめざし、生物の多様性を保全できる景観の設計や、外来生物の導入によって地域の自然が変わってしまう問題を、植物や動物について景観生態学などの視点も含めて研究しています。主な担当授業科目:生物群集とリスクⅠ・Ⅱ、生態系設計学
卒論例:
「特定外来生物クリハラリスの密度と被度の分布および住民・観光客の意識:鎌倉市における給餌問題」
「江戸時代から都市であった地域における里山植物の遺存と緑地評価」
生態系評価学 研究室HP教授 佐々木雄大
卒論例:
「都市生態系における生物多様性と文化的サービス」
「乾燥草原における気候変動および人間活動と生態系変動」
土壌生態学 研究室HP教授 中森泰三
生態系は生物種間の相互作用によって特徴づけられます。土壌にはカビなどの菌類と小型節足動物などの動物が棲息しています。当研究室では、微生物と動物の相互作用、特にきのこと動物の相互作用の研究に取り組んでいます。主な担当授業科目:生態毒性学Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「動物によるきのこの胞子散布」
「きのこ毒の生態学的意義」
植物生態学 研究室HP教授 酒井暁子
日本は南北に長く、起伏に富み、また極端な降雨や多雪地域があるなど、多様で美しい自然環境に恵まれています。自然環境を守るためには生態系を保全することが必要です。そのためには生物界のルールを知ることと人々の取組みの両方が求められます。私の研究室では植物の分布、戦略、進化などについて、また社会の取組みについても研究しています。主な担当授業科目:個体群生態学・進化生態学概論Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「丹沢山地での大径木の分布パターンとその規定要因」
「市区町村が策定した生物多様性地域戦略の特徴と地域特性による違い」
植物分子生理学 研究室HP准教授 中村達夫
植物は食糧や原材料として人の生活に欠かせません。当研究室では、遺伝子や細胞レベルの解析により、植物における有用物質の合成・蓄積機構を研究しています。さらには、得られた情報を活用して、食糧・栄養問題の解決に貢献することを目指しています。研究では、主要作物のイネや、モデル植物のシロイヌナズナ、海藻のコンブなどを扱っています。主な担当授業科目:植物生理学Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「ヨウ素欠乏症の解決に貢献するイネの育種」
「植物のヨウ素蓄積機構に関する分子生物学的研究」
古生態学 研究室HP教授 和仁良二
多様な生物は、どのようにして地球上に誕生し、どのように進化してきたのでしょうか。過去の生物の古生態や進化を明らかにしようと、化石の研究を進めています。おもな研究対象は、“アンモナイト”と呼ばれる化石です。主な担当授業科目:地球環境変動と生命進化Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「白亜紀の温室地球におけるアンモナイト類の絶滅と進化」
「現生イカ類を用いた生態と形態の解析:化石頭足類への応用に向けて」
地質学と地球システム科学 教授 山本伸次
地球は約46億年前に誕生し、億年スケールにわたる物質分化やシステム相互作用を経て、こんにちの姿に至っています。過去の地球を紐解くことは、現在および未来の地球を見通すことにつながります。研究室では、野外地質調査や岩石・鉱物を対象とした物理化学分析を通じて、地球が形成された直後の様子や地球深部の物質循環を解明するといったテーマに取り組んでいます。主な担当授業科目:地球システム論Ⅰ・Ⅱ、地球物質循環論
卒論例:
「マントルの副成分鉱物に記録された深部物質循環の解明」
「鉱物単結晶をもちいた全地球史磁場変動解読」
地球ダイナミクス 研究室Facebook教授 石川正弘
地殻ダイナミクスをフィールドワークと高圧実験から探求するため、大陸衝突帯や島弧衝突帯、さらに過去の変動帯(南極等)で地質調査を行っています。また、岩石の高温高圧実験を行い、地殻深部の構成岩石モデルを構築し、構造地質、地殻、地震波速度、超大陸、高圧岩石物性の研究を行っています。主な担当授業科目:地球科学、地球ダイナミクス
卒論例:
「衛星画像を用いた南極大陸氷床融解に関する研究」
「地震発生帯の地殻構成物質の解明」
生物海洋学 研究室HP教授 下出信次
海洋において最も主要な動物プランクトンであるカイアシ類は、基礎生産者である植物プランクトンと魚類等の高次栄養段をつなぐ重要な生物群です。当研究室では、これらのカイアシ類の生活史戦略や生態、二次生産を明らかにし、海洋生態系おける役割の評価と海洋環境との関わりについて研究をしています。主な担当授業科目:海洋生物学Ⅰ・Ⅱ、生態学実習 I・II
卒論例:
「海洋環境の中・長期変動と浮遊性カイアシ類の個体群と卵生産の動態」
「中・長期モニタリング試料を活用した浮遊性カイアシ類の二次生産の復元」
水域生態学 研究室HP教授 鏡味麻衣子
微生物は地球上の物質循環を駆動するキープレーヤーです。微生物の多様性は驚くほどわかっておらず、自然界に生息する微生物の中で単離培養され種名が定まっているのはわずか数%にすぎません。当研究室では、湖や海など水界生態系の微生物を中心に、その多様性と物質循環における機能を解明する事を目指しています。主な担当授業科目:生態系と物質循環 I・II
卒論例:
「湖沼におけるプランクトン動態と水質の関係」
「生物多様性を考慮に入れた感染症動態の解明」
気象学・気候学 研究室HP 准教授 吉田龍二
卒論例:
「気候変動下における全球規模の台風発生変化」
「神奈川県における局所的大雨事例の将来変化予測」
プランクトン生態工学 研究室HP助教 髙山佳樹
水中を漂って生きるプランクトンは多様な分類群から構成され、食物連鎖や地球の物質循環にとって鍵となる存在です。また、プランクトンは排水等に含まれる栄養を利用し極めて早く増殖し、有用物質を生産するため、人類が直面する食糧問題においても鍵となります。本研究室はフィールドでの観測・実験といった基礎研究によるプランクトン生態の理解と、プランクトンを実社会で活用する技術開発を行うことで、持続可能な循環型社会形成へ貢献します。
卒論例:
「海表面ミクロ層(海の最表面厚さ1mm未満の薄い膜)におけるプランクトン群集の時空間変動と環境要因との関係」
「食品残渣等の有効活用による低コスト・低環境負荷な養殖魚用の餌料動物プランクトンの大量培養」
社会生態情報 講師 中䑓亮介
人間は、生態系と社会の二つのシステムと関わりながら日々の生活を送っています。しかし、これらのシステムがどのように形成され、維持され、互いに相互作用しているのかについては、まだ多くのことが解明されていません。生態系と社会の駆動プロセスと両者の相互作用を理解するために、野外調査、DNA分析、文献収集、大規模データベースの活用など、さまざまな手法を用いて情報を収集し、時空間的な変化に着目したデータ解析を行うことで研究を行っています。
卒論例:
「人間の土地利用変化が植物と昆虫の相互作用に与える影響」
「大規模データベースの解析に基づく生物多様性と文化多様性の関係の解明」
相互作用生態学 助教 坂田ゆず
生物は様々な生物と複雑に関わり合い、密接な関係を結んでいます。主に植物を軸に、環境や進化の歴史の違いによってどのような生物間の相互作用が形成され、それがどのように植物の繁殖や進化、多様性に貢献しているのかについて研究をしています。
主な授業担当科目:地球変動生態学
卒論例:
「外来植物が昆虫を介して在来植物に与える影響」
「植食性昆虫の種組成やフェノロジーの地理的変異」
都市社会系領域
環境安全化学 研究室HP教授 小林剛
化学物質の使用が私たちの暮らしを豊かにしてくれる一方で、環境を汚染したり、人の健康に悪影響を生じさせたりする物質もあるため、化学物質の環境リスクを適切に評価・管理することが重要です。私たちの研究室では、都市の大気や土壌中の汚染物質の環境リスク評価やリスクの大きさに応じた効率的な環境安全管理手法、浄化手法を研究しています。主な担当授業科目:環境汚染の科学Ⅰ・Ⅱ、都市環境浄化工学Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「土壌汚染物質の多様な環境動態と健康リスクの評価」
「未規制大気汚染物質の環境リスク評価と管理手法」
都市・地域経済 准教授 遠藤聡
経済発展のみを追求する時代は終わり、経済と福祉や環境、文化の統合的な発展が課題となっています。研究室では、この課題に対して都市(あるいは地域)からアプローチしています。都市とは、経済と福祉や環境、文化の出会う「現場」であり、諸問題への新たな解決策が見出されていく発展の単位です。その世界中の多様な経験から学ぶことを通じて新しい政策の提案を目指しています。主な担当授業科目:都市・地域経済学Ⅰ・Ⅱ
卒論例:
「平等と発展を同時追及する都市の実験-日本・北欧・米国の比較事例研究を通じて」
「医療・福祉・環境を重視した地域の経済発展戦略」
社会老年学 研究室HP教授 安藤孝敏
今の大学生が高齢者となる近未来の2060年には高齢化率が約40%、超高齢社会の到来が予想されています。研究室では、これからの高齢社会のあり方を構想し、より良い高齢社会を実現するために、高齢者の生活に関わるさまざまな問題や課題について、新たな価値を生み出すイノベーションという視点から研究しています。主な担当授業科目:高齢社会とリスクA・B、社会調査法A・B
卒論例:
「都市部における買い物弱者への支援策」
「災害時の長期避難生活における高齢者への対応」
グローバル・ローカル経営学 研究室HP教授 周佐喜和
グローバル化に伴う経営課題について研究しています。これまでローカルであった経営体が、活動する地域を変えて海外事業を展開する上で、新たな競争優位性をどのように構築していくのかが、主要な研究課題です。併せて、海外企業との競争や海外事業経験の蓄積により、ローカルな経営体の基本的な考え方や行動に変化が生じる可能性についても取り組みます。主な担当授業科目:組織マネジメントとリスクⅠ・Ⅱ
卒論例:
「地方発のグローバル・ニッチトップ企業のマネジメント」
「企業の危機管理を妨げる認知バイアスと組織的障壁の研究」
ヒトエコ(人新世のエコロジー) 研究室HP教授 及川敬貴
自然は確かに脆いです。がしかし、それが意外と「元気」だとしたら、ただそれを守っているだけでは足りないでしょう。人へ挑みかかってくる自然の動きを「生態系サービス」という考え方で捉え、タイムリーな「手入れ」をしていく必要があります。本研究室では、公共政策学や法学などの理論や手法を駆使し、サステナブルな社会のあり方を考え・提示していきます。主な担当授業科目:環境法I・II
卒論例:
「観光客の環境配慮行動と文化的サービスの享受レベル」
「里山保全活動は「閉塞感」に覆われているのか?」
都市防災計画 准教授 稲垣景子
研究室では、 都市域を対象に災害リスクを軽減し回避する方策について研究しています。主な担当授業科目:都市リスクの空間分析とマネジメント、GISによる地域解析概論
卒論例:
「都市災害のリスク評価と防災まちづくり」
「自然災害が不動産価値に与える影響分析」
公共政策・実証経済学准教授 奥山尚子
地域社会の持続性や活性化、再生復興、将来の不測の事態に備えたリスク回避や軽減のために、経済社会活動での役割分担や連携・協働が考えられます。研究室では、公共や民間の経済活動や行動インセンティブについて、定量データと計量的手法を用いた分析に取り組みます。そして、実証的アプローチから、公共政策における意思決定とマネジメントの問題について考え、政策評価や提案に取り組みます。主な担当授業科目:政策科学とデータ分析Ⅰ・Ⅱ、リスク共生社会基礎論
卒論例:
「非営利セクターの決定要因:都道府県別パネル分析」
「被災地における雇用復興の計量分析」
リスク心理学 准教授 髙木彩
人はリスクをどのように認知し、対処しようとするのでしょうか。リスクとの共生にはその心理的メカニズムの理解が欠かせません。価値観や立場の異なる利害関係者との間での社会的対話や協同が必要となる場面では、どうコミュニケーションをとるとよいのでしょうか。このようなリスクとの共生社会における人間理解とコミュニケーションについて、心理学の観点から研究しています。
卒論例:
「COVID-19 対策に資する先端科学技術のリスク認知」
「人工知能に対する人々の認知と受容」
環境・防災教育 助教 タキナナ・アヌアンタエカ
地域コミュニティが直面する気候変動の危機や災害の不確実性へのリスクを軽減することを目的とした研究を行っています。主に、アジア・太平洋諸国の高等教育プログラムを研究対象として、環境・防災教育が地元コミュニティの耐性に与える影響について調査を行っています。主な担当授業科目:Introduction to Environmental Studies, Topics in Environmental Studies