受賞情報
第69回日本生態学会大会福岡大会(オンライン)において、環境情報学府自然環境専攻博士課程後期2年の石井直浩さん(指導教員:佐々木雄大准教授)が植物個体群・群落分野で「ポスター賞(優秀賞)」を受賞しました。受賞タイトルは「湿原植物群集におけるバイオマス生産の時間的安定性の決定要因」で、ポスター賞受賞対象応募総数471点のうち優秀賞受賞数29点の中の1つとして受賞となりました。
本学環境情報研究院 森章教授が、第18回(令和3(2021)年度)日本学術振興会賞を受賞しました。
日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、日本の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的とした賞です。その選考は、各分野を代表する我が国のトップレベルの学術研究者により構成された審査会で厳正に審査され、受賞者が決定されます。
森章教授は、「植物群落における生物多様性の機能とその公益性の解明」 (Studies on Ecosystem Functions and Services of Biodiversity in Plant Communities) において、「生物多様性」の「環境への影響」や「人間社会での公益性」が国際的な課題であるにもかかわらず、説得力のある実証研究が進まなかったことに対して、「森林樹種の多様性が陸域生態系の二酸化炭素吸収量を増大させることで温暖化の進行を緩和すること」、「火事などの攪乱に対する生態系の回復力が多様な生物種の存在に強く依存していること」等を説得力ある野外データで実証し、国際的に高い評価を得ました。
また、「樹種の多様な森林ほど降雨に伴う土砂崩れの予想が容易になること」等、災害対策や地域社会での土地利用政策に対しても生物多様性情報が役立つことを示しました。
これらの野外研究成果は、生物多様性の保全が地球環境のみならず地域社会においても有益であることを実証するものとして、国内外から注目を集め、生物多様性の生態系機能とその公益性に関して極めて高い成果を挙げ、国際的に生物多様性研究を牽引する指導的研究者として今後更なる活躍が期待できることが、受賞理由となりました。
NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2014-2019年度)での共同研究として、㈱竹中工務店および岡山大学と共同開発した「土壌・地下水汚染地盤を掘らずに省エネ浄化できる加温式高速バイオ浄化システム」が、2020年度日本水環境学会「技術賞」を受賞しました。受賞技術は、汚染地盤を加温することで、微生物分解を活性化するとともに汚染物質の溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネ、低環境負荷を実現するものであり、水環境の保全と創造に寄与する優れた技術として、この度高く評価されたものです。本学では、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。
賞状
NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2014-2019年度)での共同研究として、㈱竹中工務店および㈱竹中土木、岡山大学と開発した「汚染地盤の加温式原位置浄化技術」が、第48回環境賞にて最高位の「環境大臣賞」を受賞しました。
受賞技術は、汚染地盤を加温することで、汚染物質の微生物分解および溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネやCO2排出削減、低環境負荷を実現するものであり、環境保全や環境の質の向上に貢献しその成果が特に優秀であるとして、高く評価されたものです。
本学では、加温による微生物分解と溶出促進のメカニズムの解明等について、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。
賞状
2021年9月10~11日に開催された「環境科学会2021年会」において、環境情報学府人工環境専攻博士課程前期1年の島朋輝さん(指導教員:小林剛准教授)が優秀発表賞(修士課程学生の部)を受賞しました。
受賞となった発表テーマは「クロロエチレン類の粘性土壌中への長期浸入挙動の解析と加熱による溶出促進」です。土壌汚染地で、数十年かけて粘性土壌に浸入した土壌汚染物質の挙動を予測計算するとともに、加熱によって短期間で浄化を促進しようという研究です。コロナ禍によりオンラインでの発表とリアルタイム質疑が実施され、学会の理事・監事・幹事による投票結果により審査されました。
環境科学の発展に貢献する研究成果の優れた発表として評価され、今回の受賞となりました。
賞状
横浜経済学会の主催する令和2年度の懸賞論文において,環境リスク共生学科4年の繁村周さん(指導教員:遠藤聡准教授)の論文「技術関連性分析による地域の成長可能性の評価―日本のAI関連産業を事例としてー」が横浜経済学会賞(本行賞)・佳作を受賞しました。
同学会は横浜国立大学経済学部の教員と学生を中心に組織されていますが,都市科学部の学生も会員になることができます。本行賞は学部・修士の学生会員を対象として,応募論文の中から優れた研究に対して優秀作あるいは佳作として表彰するものです。
https://www.econ.ynu.ac.jp/campus/support/economic_society/index.html