【プレスリリース】植物と微生物が山岳湿原の多様な機能を支える

プレスリリース

 横浜国立大学の佐々木雄大教授は、東北大学の陶山佳久教授、彦坂幸毅教授、ドイツ統合生物多様性研究センター(German Centre for Integrative Biodiversity Research: iDiv)のNico Eisenhauer教授らとの国際共同研究で、山岳湿原に生育・生息する植物および微生物が湿原の機能に果たす役割を評価した論文を発表しました。
 青森県八甲田山系に多数分布する山岳湿原群を対象に調査を行い、特定の植物群および微生物群が炭素循環に関わる湿原の機能を支えていることを明らかにしました。さらに、湿原内に異なる植物群および微生物群が含まれるほど、湿原の機能が多様になることがわかりました。山岳域や寒冷地における湿原は、世界の陸地に占める面積は少ないものの、低温・過湿条件によって植物が分解されずに堆積するため、大きな炭素吸収源としての役割を果たしています。
 今回の知見は、湿原において、多様で異質な植物群集を保全することで、多様な微生物群集の保全を促進でき、地球環境にとって重要な生態系の機能を維持できることを示しています。
本研究成果は、国際科学雑誌「Journal of Ecology」に掲載されました。

Journal of Ecology 掲載記事

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詳細資料

2022年8月18日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報研究院小林剛准教授,工学研究院鈴木市郎特別研究教員,リスク共生社会創造センター田小維非常勤教員(当時), ㈱竹中工務店,㈱竹中土木,岡山大学が令和3年度 地盤工学会技術開発賞を受賞

受賞情報

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2014-2019年度)での共同研究として、㈱竹中工務店および㈱竹中土木、岡山大学とで取り組んだ「地盤の均質な加温・注入制御を可能とするVOCs汚染土壌の原位置加温式高速バイオ浄化システムの開発」が、「令和3年度地盤工学会技術開発賞」を受賞しました。本技術は、地盤温度の制御を現場で可能とし、微生物の活性を高め、揮発性有機化合物の原位置処理を効率的に実施できる技術であり、CO2排出を低減できる点は、世界的に推進されるカーボンニュートラルの方針とも合致し、高く評価されたものです。本学では、加温による微生物分解と溶出促進のメカニズムの解明等について、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。


賞状

2022年8月5日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報研究院小林剛准教授,工学研究院鈴木市郎特別研究教員,リスク共生社会創造センター田小維非常勤教員(当時), ㈱竹中工務店,㈱竹中土木,岡山大学並びに名古屋工業大学が令和3年度 土木学会環境賞受賞

受賞情報

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラムおよび環境省低コスト・低負荷型土壌汚染調査対策技術検討調査(2014-2020年度)の共同研究として、㈱竹中工務店および㈱竹中土木、岡山大学、名古屋工業大学とで取り組んできた「土壌・地下水汚染浄化の省CO2を達成する加温式原位置高速バイオ浄化技術の開発」が、「令和3年度土木学会環境賞」を受賞しました。本技術は、汚染地盤を加温することで、微生物分解を活性化と汚染物質の溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮するとともに、総合的な省エネ、低環境負荷を実現するものであり、環境の保全・改善・創造に資する新技術開発等に貢献した先進的な土木工学的研究として、高く評価されたものです。本学では、加温による微生物分解と溶出促進のメカニズムの解明と予測計算技術等について、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。


賞状

2022年8月5日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

佐々木研の石井さんが第69回日本生態学会大会で「優秀ポスター賞」を受賞

受賞情報

第69回日本生態学会大会福岡大会(オンライン)において、環境情報学府自然環境専攻博士課程後期2年の石井直浩さん(指導教員:佐々木雄大准教授)が植物個体群・群落分野で「ポスター賞(優秀賞)」を受賞しました。受賞タイトルは「湿原植物群集におけるバイオマス生産の時間的安定性の決定要因」で、ポスター賞受賞対象応募総数471点のうち優秀賞受賞数29点の中の1つとして受賞となりました。


賞状

2022年3月15日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

森研の竹内さんが第69回日本生態学会大会で「最優秀ポスター賞」を受賞

受賞情報

第69回日本生態学会大会福岡大会(オンライン)において、環境リスク共生学科4年の竹内理絵さん(指導教員:森章教授)が景観・遷移・更新分野で「ポスター賞(最優秀賞)」を受賞しました。受賞タイトルは「時系列データに基づくササ掻き起こし施業の生態系機能評価:森林生態系管理の指針」で、ポスター賞受賞対象応募総数471点のうち最優秀賞受賞数16点の中の1つとして受賞となりました。

賞状

2022年3月15日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報研究院 森章教授が「植物群落における生物多様性の機能とその公益性の解明」にて「第18回日本学術振興会賞」を受賞

受賞情報

 本学環境情報研究院 森章教授が、第18回(令和3(2021)年度)日本学術振興会賞を受賞しました。
 日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、日本の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的とした賞です。その選考は、各分野を代表する我が国のトップレベルの学術研究者により構成された審査会で厳正に審査され、受賞者が決定されます。

 森章教授は、「植物群落における生物多様性の機能とその公益性の解明」 (Studies on Ecosystem Functions and Services of Biodiversity in Plant Communities) において、「生物多様性」の「環境への影響」や「人間社会での公益性」が国際的な課題であるにもかかわらず、説得力のある実証研究が進まなかったことに対して、「森林樹種の多様性が陸域生態系の二酸化炭素吸収量を増大させることで温暖化の進行を緩和すること」、「火事などの攪乱に対する生態系の回復力が多様な生物種の存在に強く依存していること」等を説得力ある野外データで実証し、国際的に高い評価を得ました。
 また、「樹種の多様な森林ほど降雨に伴う土砂崩れの予想が容易になること」等、災害対策や地域社会での土地利用政策に対しても生物多様性情報が役立つことを示しました。

 これらの野外研究成果は、生物多様性の保全が地球環境のみならず地域社会においても有益であることを実証するものとして、国内外から注目を集め、生物多様性の生態系機能とその公益性に関して極めて高い成果を挙げ、国際的に生物多様性研究を牽引する指導的研究者として今後更なる活躍が期待できることが、受賞理由となりました。

2022年2月8日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報研究院小林准教授、工学研究院鈴木特別研究教員、リスク共生社会創造センター田非常勤教員(当時)が、株式会社竹中工務店および岡山大学と共に2020年度日本水環境学会「技術賞」を受賞

受賞情報

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2014-2019年度)での共同研究として、㈱竹中工務店および岡山大学と共同開発した「土壌・地下水汚染地盤を掘らずに省エネ浄化できる加温式高速バイオ浄化システム」が、2020年度日本水環境学会「技術賞」を受賞しました。受賞技術は、汚染地盤を加温することで、微生物分解を活性化するとともに汚染物質の溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネ、低環境負荷を実現するものであり、水環境の保全と創造に寄与する優れた技術として、この度高く評価されたものです。本学では、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。

賞状

2021年10月19日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報研究院小林准教授、工学研究院鈴木特別研究教員、リスク共生社会創造センター田非常勤教員(当時)が、竹中工務店・竹中土木及び岡山大学と共に国立環境研究所、日刊工業新聞社から環境大臣賞受賞

受賞情報

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム(2014-2019年度)での共同研究として、㈱竹中工務店および㈱竹中土木、岡山大学と開発した「汚染地盤の加温式原位置浄化技術」が、第48回環境賞にて最高位の「環境大臣賞」を受賞しました。
受賞技術は、汚染地盤を加温することで、汚染物質の微生物分解および溶出を促進し、浄化期間を数分の1に短縮して、総合的な省エネやCO2排出削減、低環境負荷を実現するものであり、環境保全や環境の質の向上に貢献しその成果が特に優秀であるとして、高く評価されたものです。
本学では、加温による微生物分解と溶出促進のメカニズムの解明等について、リスク共生社会創造センターを拠点に環境情報研究院と工学研究院と連携して取り組みました。

賞状

2021年10月19日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

環境情報学府生が、公益社団法人 環境科学会2021年会にて 優秀発表賞(富士電機賞)を受賞

受賞情報

2021年9月10~11日に開催された「環境科学会2021年会」において、環境情報学府人工環境専攻博士課程前期1年の島朋輝さん(指導教員:小林剛准教授)が優秀発表賞(修士課程学生の部)を受賞しました。
受賞となった発表テーマは「クロロエチレン類の粘性土壌中への長期浸入挙動の解析と加熱による溶出促進」です。土壌汚染地で、数十年かけて粘性土壌に浸入した土壌汚染物質の挙動を予測計算するとともに、加熱によって短期間で浄化を促進しようという研究です。コロナ禍によりオンラインでの発表とリアルタイム質疑が実施され、学会の理事・監事・幹事による投票結果により審査されました。
環境科学の発展に貢献する研究成果の優れた発表として評価され、今回の受賞となりました。

賞状

2021年10月19日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者

遠藤研の繁村さんが第38回経済学会賞(本行賞)を受賞

受賞情報

横浜経済学会の主催する令和2年度の懸賞論文において,環境リスク共生学科4年の繁村周さん(指導教員:遠藤聡准教授)の論文「技術関連性分析による地域の成長可能性の評価―日本のAI関連産業を事例としてー」が横浜経済学会賞(本行賞)・佳作を受賞しました。

同学会は横浜国立大学経済学部の教員と学生を中心に組織されていますが,都市科学部の学生も会員になることができます。本行賞は学部・修士の学生会員を対象として,応募論文の中から優れた研究に対して優秀作あるいは佳作として表彰するものです。

https://www.econ.ynu.ac.jp/campus/support/economic_society/index.html

賞状

2021年3月29日 | カテゴリー : お知らせ | 投稿者 : サイト管理者